アドラー心理学は現代人のバイブルとなるか?
哲学者の岸見先生が翻訳し、ベストセラーとなってます「嫌われる勇気」が売れ、多くの日本人に広がりを見せてます。
「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」と合わせて上下巻となっており、合わせて読むことをおすすめしたいところですが、この本は哲人と悩める教師とのカウンセリング(場面)でのやり取り、対話を通じてアドラー心理の内容を、その概念や具体的な助言を照会する小説風な中身、内容となっています。
論点はいろいろありますが、私が注目した点はアドラー心理学では、過去の『原因』ではなく、いまの『目的』を考える。フロイトがいう過去のトラウマを否定します。 過去の不幸体験に不幸の原因を求めるのではなく、今の目的に目をむける必要がある大切をときます。自分がどうありたいか?これからの「目的」で人生は、その瞬間から変われるのだとします。これを「目的論」と呼ぶ。。
心理学の多くと、この点が違うことに驚きを感じます。過去の不幸体験などは、その人の意味付けによって「変わる」わけです。解釈です。どう意味付けするかで、不幸な過去をどう受容するかは、人それぞれな違うわけです。
この人生を、目的論で観ることができる。自分を苦しめている理由は、過去に原因の事実に原因がある訳ではない。ということを知ること。
今、これからのどう自分が生きていくのか。なにを目的とし、勇気ある人生を選択せよとアドラーは呼びかけます。
これは、独自の心理学だと感じますね。フロイトとは明かに違います。より詳しいことはまず、「嫌われる勇気」から読んでいただきたいと思います。
アルフレッド・アドラーは、オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。ジークムント・フロイトおよびカール・グスタフ・ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。